こんにちは、おーしん菜園のおーしんです。
玉ねぎは秋に植えて翌年の春から初夏まで育てることが多く、家庭菜園の中でも畑にいる期間が長い野菜です。そのぶん、育苗中の害虫、冬を越したあとの病気、球が太り始めてからの腐れなど、栽培途中で気になる症状も出てきます。
私も自宅の3坪菜園では玉ねぎとニンニクをメインに育てています。特に気をつけているのが、ベト病、タネバエ、ネキリムシ、それから過湿による株元や球の腐敗です。
植え付け初期にはネキリムシに苗を切られたことがあり、過去には20本ほど被害に遭ったこともあります。小さな菜園では20本なくなるだけでもかなり目立つので、それ以来、植え付け直後は苗の状態をよく見るようになりました。
病害虫対策は、症状が出てから薬剤だけで何とかするより、排水、風通し、健全な苗、日々の観察で発生しにくい環境を作ることが先だと考えています。
- 玉ねぎの病気と正常な生育の見分け方
- ベト病や腐敗が疑われる症状と対策
- タネバエやネキリムシなどの害虫対策
- 病害虫を増やさないための日常管理

玉ねぎの病気を見分ける
玉ねぎの葉が黄色くなったり倒れたりすると、すぐ病気だと思ってしまうかもしれません。ただ、玉ねぎは生育段階によって葉の状態が大きく変わります。まずは一つの症状だけで決めつけず、葉、株元、根、球、周囲の株まで見ていきます。
まず葉と株元を確認する
最初に見るのは葉色です。健康な株と比べて明らかに薄くなっていないか、黄緑色や黄色の部分が出ていないか、葉の一部だけ枯れていないかを確認します。
次に葉の形。途中から不自然に曲がっている、葉がねじれている、周囲より生育が遅れているという場合は、単なる肥料不足以外の原因も考えます。
さらに株元を軽く触ってみます。しっかりしているのか、それとも柔らかくなっているのか。腐敗が進んでいる場合は、株元や球が水っぽくなったり、嫌なにおいを感じたりすることがあります。
葉だけで判断しないのがポイントです。葉色、曲がり方、株元の硬さ、におい、根の状態、同じ畝で何株発生しているかまで見ると原因を絞り込みやすくなります。
ベト病の症状と見分け方
玉ねぎ栽培で特に警戒したい病気の一つがベト病です。一次感染した株では葉が不自然に湾曲したり、生育が悪くなったりします。その後の二次感染では、葉に黄緑色から黄色っぽい病斑が現れることがあります。
湿度の高い条件では病斑部分にカビのようなものが見えることもあります。葉が単に古くなって黄色くなった状態とは違い、周辺の株にも似た症状が続けて出てくるなら注意したいところです。
家庭菜園では写真だけを見て「この病気だ」と断定するより、発生した季節、天候、周囲への広がり方を一緒に見ることが大切です。似た葉色になる原因は肥料、水分不足、根傷みなどにもあります。
葉の倒伏は病気とは限らない
玉ねぎ栽培では「葉が倒れた=病気」とは限りません。収穫時期が近づき球の肥大が進むと、首の部分が柔らかくなって自然に葉が倒れてきます。

見分けるときは一株だけではなく畝全体を見ます。球が十分に太り、同じ時期に多くの株が自然に倒れているなら、成熟に伴う倒伏の可能性があります。
反対に、まだ球が十分に太っていないのに一部の株だけ倒れた、株元が腐っている、悪臭がある、葉に不自然な病斑があるという場合は、病気や害虫、根傷みを疑います。
腐敗と根腐れを見分ける
「玉ねぎが溶ける」「根元から腐る」という症状も原因は一つではありません。雨が続いて土が常に湿っていた、排水の悪い場所へ植えた、根が傷んだ、病原菌が侵入したなど、複数の原因があります。
土の中が過湿になると根が酸素不足になり、健全に伸びにくくなります。その状態が長く続けば株全体が弱り、病気にもかかりやすくなります。
株を軽く抜いて確認できる状態なら、白く新しい根が残っているか、根が黒褐色になって消えていないかを見てください。株元まで柔らかくなっている場合は、単なる水不足とは違う可能性があります。
黒カビは収穫後にも注意
玉ねぎの黒っぽいカビは栽培中だけではなく、収穫後の保存中に気付くこともあります。特に首や外皮の間が十分に乾いていない状態で湿度の高い場所へ置いておくと、カビや腐敗が進みやすくなります。
収穫した玉ねぎは晴れた日に掘り上げ、雨に当てたまま放置せず、風通しのよい場所で乾燥させます。長期保存するなら、袋へぎゅうぎゅうに詰め込むより、湿気がこもらない状態を作る方が向いています。
球が大きく腐っていたり、内部まで変色していたり、強い異臭があるものは、無理に食べるのではなく状態をよく確認してください。
玉ねぎのベト病対策
ベト病は発病してから慌てて対応するより、感染しにくい畑を作り、初期の異変を早く見つける方が現実的です。特に排水の悪い場所や、同じ場所で玉ねぎを繰り返し育てている場合は注意して見ています。
発生しやすい条件を知る
ベト病は湿った環境と深く関係します。雨や曇天が続き、葉が長時間ぬれたままになる時期は、普段以上に観察したいところです。
ただし、「雨が降ったから必ずベト病になる」という意味ではありません。感染源があるかどうか、気温、葉がぬれている時間、株の状態などが重なって発生します。
小さな家庭菜園では、畝の一部分だけ水がたまることもあります。同じ畝なのに特定の場所だけ毎年調子が悪いなら、肥料だけでなく排水も疑ってみてください。
異常株を早く見つける
私は玉ねぎを見るとき、畝全体を遠くから見たあと、一株ずつ葉色を見ます。全体を先に見ると、一株だけ色が薄い、背丈が低い、葉が曲がっているといった違いが見つけやすいからです。
明らかに異常な株を見つけたら、その株だけでなく両隣や前後の株も確認します。病気が疑われる株を触った手や道具で次々と健全株を触るのも避けたいところです。
◆おーしんのワンポイントアドバイス
病気の名前を当てることより、「昨日までと違う株を早く見つける」ことを意識しています。普段の状態を知っていると、小さな変化でも意外と気付きますよ。
排水と残さ管理を意識する
病気予防で私が大切にしているのは、まず水が抜ける畑を作ることです。玉ねぎは秋から翌年まで長期間同じ場所で育つので、雨のたびに水がたまる畑では根へ負担がかかります。
収穫後や栽培途中に出た病気の疑いがある葉や株は、健全な残さと同じ感覚で放置しないようにします。ベト病では感染した残さが次の発生に関係することがあるためです。

資材だけに頼らない
おーしん菜園では、元肥を入れる際にケイ酸カルシウムを使うことがあります。また、生育中は状態を見ながらリキダスを使うこともあり、私の場合は噴霧器を使って散布しています。
草木灰や有機石灰を使うこともありますが、これらを「まけばベト病にならない資材」とは考えていません。石灰類を必要以上に投入すれば土のpHを上げすぎる可能性もあります。
大切なのは、一つの資材に期待しすぎず、排水、風通し、肥料、水分、残さ管理を合わせて考えること。私が資材を使う場合も、畑や株の状態を見ながら判断しています。
散布作業が多い家庭菜園なら、扱いやすい園芸用の噴霧器があると作業はしやすくなります。
薬剤は登録内容を確認する
病気が発生したからといって、手元にある農薬を何でも使ってよいわけではありません。農薬には使用できる作物、対象となる病害虫、使用時期、量や希釈倍数、使用回数などが決められています。
「玉ねぎに使える農薬」でも、目的としている病気が適用対象になっていなければ、その目的では使えません。
農薬を使うときは、購入時だけではなく使用直前にも現物ラベルを確認してください。
玉ねぎが腐る原因と対策
玉ねぎが途中で腐ると、つい病気だけを考えてしまいます。ただ、腐敗を招く背景には水分、傷、肥料、収穫時期、保存方法なども関係します。まず「どこから腐っているか」を見ていきます。
過湿で根が傷んでいる
雨のあとに何日も水が残るような土では、根の周囲の空気が少なくなります。玉ねぎは長期間畑で育てるため、一度だけの大雨より、何度も水がたまる状態の方が気になります。
畝の端だけ調子が悪い、低い部分だけ株が小さいという場合は、水の流れを確認してください。必要なら排水路を作ったり、次回の作付けでは畝を高くしたりします。
雨のあとに畑へ行ったら、「土が湿っているか」だけでなく水たまりがいつまで残るかを見ておくと、排水性を判断する材料になります。
軟腐病を疑う症状
玉ねぎの株元や球が軟らかくなり、腐敗が急速に進み、強い悪臭がする場合は軟腐病などの細菌性病害も疑います。
単に外皮が少し変色している状態とは違い、中まで水っぽく崩れていく場合は注意が必要です。
病気が疑われる株は、そのまま畑で崩して周囲へ広げないように扱います。腐った部分から出る汁や土が健全株へ付かないようにすることも大切です。
肥料を追加する前に原因を見る
葉が黄色いと「肥料が足りない」と考えて、すぐ追肥したくなるかもしれません。しかし根が傷んでいる株へ肥料を追加しても、根がうまく吸収できない場合があります。
むしろ肥料濃度が高くなり、さらに根へ負担をかけることもあります。葉色の変化を見たら、肥料だけでなく土の湿り方、根、株元、害虫の食害まで確認してください。
玉ねぎの害虫対策
玉ねぎの害虫は、葉の上にいる虫だけではありません。私が特に警戒しているタネバエやネキリムシは、土の中や株元で被害を出すため、虫そのものが見えないまま苗が弱ることがあります。
タネバエは地下部を食害する
おーしん菜園では玉ねぎとニンニクの肥料として鶏ふんを使うことがあります。その際に特に意識している害虫がタネバエです。
苗の生育が止まり、急にしおれたり枯れたりした場合は、地上部だけでなく地下部も確認します。幼虫に地下部を食害されると、苗がうまく育たなくなることがあります。
ダイアジノン粒剤5の注意点
私は鶏ふんを使うときにタネバエを意識してダイアジノン粒剤5を使用することがあります。ただし、農薬は製品名だけで判断せず、手元の製品ラベルで適用作物、対象害虫、使用量、使用方法、使用時期、使用回数を確認します。
農薬は製品ラベルに記載された適用作物、対象病害虫、使用量、使用方法、使用時期、使用回数を守って使用してください。
ネキリムシは植え付け直後に注意
私が実際に困ったことがあるのがネキリムシです。植え付けたばかりの玉ねぎ苗を株元から切られ、過去には20本ほど被害に遭ったこともあります。
前日まで立っていた苗が急に倒れていて、葉の途中ではなく地際付近から切られている場合は、株の周囲の土も確認してみます。
小さな菜園なら、被害苗の周囲を軽く掘って幼虫を探すという方法もあります。
◆おーしんのワンポイントアドバイス
植え付けた苗が朝になって根元から切れていると、かなりガッカリします。だから私は植え付け直後ほど畑を見る回数を増やしています。
ヨトウムシは葉裏も確認する
葉が食べられている場合は、葉の表側だけではなく葉裏や株元も見ます。ヨトウムシ類は若齢のうちは複数で食害することもあり、成長すると日中は見つけにくくなることがあります。
食害痕があるのに昼間に虫が見つからない場合は、夕方から夜に確認すると見つかることもあります。
防虫ネットだけでは防げない
防虫ネットは、飛来する害虫の侵入を減らす方法として便利です。しかし、ネットを掛ければ玉ねぎの害虫をすべて防げるわけではありません。
タネバエやネキリムシのように土壌と関係する害虫は、ネットを掛ける前から土の中にいる可能性があります。
おーしん菜園の実践対策
病害虫対策に万能な方法はありません。私の3坪菜園でも、毎年同じ条件にはならないので、実際の畑を見ながらいくつかの対策を組み合わせています。
予備苗を残して植え替える
セルトレイで玉ねぎを育苗しているなら、植え付け予定本数ぴったりで苗を処分しない方が安心です。
私は植え付け後すぐに余った細い苗を全部捨てず、苗が活着するまで予備として残すようにしています。ネキリムシなどに切られたり、植え付け後に枯れたりした苗があれば、その場所へ植え直せるからです。
それでも余った苗は、畑の端に植えておく方法もあります。
植え付け後は毎日変化を見る
病害虫の確認で特別な道具より役立つのは、やっぱり日々の観察です。
昨日まで立っていた苗が倒れていないか、葉先だけではなく株元に異常がないか、雨上がりに水が残っていないか。家庭菜園なら数分でも畑を見るだけで変化を見つけられます。
葉を触る作業では衛生も意識する
病気が疑われる葉を切ったハサミで、そのまま次々に健全株を切るのは避けたいところです。
剪定や病葉の除去をする場合は、病気が疑われる株と健全な株を分けて作業し、必要に応じて道具も洗浄します。作業時には園芸用の手袋を使っておくと、土や腐敗した株を直接触らずに済みます。
病害虫を広げない管理
玉ねぎの病害虫対策は、一度の薬剤散布で終わるものではありません。栽培前の土作りから収穫後まで、病害虫が広がりにくい状態を続けることが大切です。
異常株を早めに分ける
明らかに腐敗した株や病気が疑われる株を見つけたら、周囲の株と一緒にそのまま放置しないようにします。
ただし、葉先が少し黄色いというだけで抜く必要はありません。まずは水分、肥料、寒さ、成熟による変化なども考えます。
水やりは回数だけで決めない
玉ねぎは「何日に一回」と決めて機械的に水を与えるより、土の状態を見ながら判断します。
過湿は根傷みや病気につながり、乾燥しすぎれば生育が止まります。回数ではなく、土がどの程度乾いているかを見るようにしています。
風通しを悪くしない
株が密集して葉同士が重なり、朝露や雨がいつまでも乾かない状態は避けたいところです。
適正な株間を取るだけでなく、周囲の雑草も増やしすぎないようにします。
翌年のために記録を残す
玉ねぎは年に一度の栽培になることが多いため、「去年どうだったか」を意外と忘れます。
病気が出た時期、雨が続いた時期、害虫を見つけた場所、使った資材、農薬を使用した日などを簡単に残しておくと、翌年の判断材料になります。
よくある質問
玉ねぎの病気や害虫について、家庭菜園で判断に迷いやすい点をまとめます。
玉ねぎの病害虫に関するFAQ
Q1. 玉ねぎの葉が黄色いとベト病ですか?
A. 黄色いだけではベト病とは断定できません。肥料、水分、根傷み、低温、葉の老化でも黄色くなります。周囲の株への広がり方や天候も合わせて確認してください。
Q2. 玉ねぎの葉が倒れたら抜いた方がいいですか?
A. 収穫期の自然な倒伏なら病気ではないため、すぐ抜く必要はありません。球の肥大状況や周囲の株も確認してください。
Q3. ベト病の株を見つけたらどうしますか?
A. 症状と周囲の株を確認し、病気が強く疑われる株や病葉を健全株から分けます。畑の排水や風通しも見直してください。
Q4. 防虫ネットでネキリムシも防げますか?
A. 防虫ネットは飛来する害虫の侵入を減らす方法ですが、すでに土の中にいるネキリムシ類まで完全に防げるものではありません。
Q5. ダイアジノン粒剤5は玉ねぎの害虫すべてに使えますか?
A. いいえ。農薬は作物と対象害虫の組み合わせごとに登録内容を確認する必要があります。必ず手元の製品ラベルと最新の農薬登録情報を確認してください。
まとめ
玉ねぎ栽培の病気や害虫は、葉が黄色い、倒れる、苗が切られる、球が腐るなど、症状が重なって見えることがあります。
だから私は、一つの症状だけで決めつけず、葉、株元、根、球、土の湿り方、周囲の株まで見るようにしています。
- 葉の黄変だけで病気と決めつけず株元や根まで確認する
- ベト病は排水や残さ管理を含めて予防する
- 腐敗株は周囲へ広げないよう早めに状態を確認する
- 植え付け直後はタネバエやネキリムシを警戒する
- セルトレイ育苗では予備苗をしばらく残しておく
- 防虫ネットだけに頼らず株元や土の中も確認する
- 農薬は作物と対象病害虫の登録を毎回確認する
おーしん菜園でも、病害虫を完全にゼロにすることより、早く気付き、被害を広げないことを大切にしています。
特に玉ねぎは栽培期間が長いので、毎日の小さな変化が翌春の収穫につながります。薬剤や資材だけに頼るのではなく、排水、風通し、健康な苗、適切な肥料、日々の観察を組み合わせて育てていきましょう。
農薬を使用する場合の正確な適用内容は、必ず製品ラベルや農林水産省の最新情報を確認してください。病気の判断が難しい場合は、地域の農業関係機関や専門家へ相談してください。

コメント