こんにちは、おーしん菜園のおーしんです。
2026年は、自宅にある約3坪の畑でナス4株を垂直栽培しました。枝を横へ広げず上方向へまとめることで、狭い畑でも場所を取りにくく、さらに害虫被害も減らせるのではないかと期待して始めた栽培方法です。
ところが、実際にやってみると私の畑では思い描いていた結果にはなりませんでした。垂直栽培に使うわき芽が十分に出てくるまで約1か月かかり、7月末の時点で4株合わせても収穫できたナスは11個でした。
前年の2025年は通常に近い仕立て方で栽培しており、6月には冷蔵庫に常に10本以上のナスが残っているほど収穫できていました。厳密な比較試験ではありませんが、家庭菜園をしている本人としては、はっきり違いを感じる結果です。
そのため、私は2026年限りでナスの垂直栽培をやめ、2027年から以前の4本仕立てへ戻すことにしました。
ただし、ここで「垂直栽培だからナスが採れなかった」と断定するつもりはありません。今年は元肥と追肥を入れなかったことに加え、テントウムシダマシによる激しい食害もありました。気温、水分、土の状態なども収穫量に関係します。
この記事では、ナスの垂直栽培で私が失敗した経過を隠さず公開しながら、どこに原因があったのか、来年は何を変えるのかまで振り返ります。
- ナス4株を垂直栽培した実際の収穫結果
- つるボケのように見えた株の状態と考えられる原因
- 元肥と追肥をしなかった栽培で感じたこと
- 2027年から4本仕立てへ戻す理由
ナスの垂直栽培で失敗した2026年の実体験
私がナスの垂直栽培を始めた理由の一つは、約3坪しかない畑を少しでも有効に使いたかったからです。枝を横へ広げる一般的な仕立て方では、ナス1株でもかなりの場所を使います。
そこで枝やわき芽を支柱に沿わせて上へ伸ばせば、横方向のスペースを抑えながら栽培できるのではないかと考えました。
さらに、枝葉を地面から離して管理することで風通しが良くなり、病害虫対策にもなるのではないかと期待していました。
2026年に始めた垂直栽培全体の経過については、3坪菜園で垂直栽培に挑戦した2026年の実践記録でも紹介しています。
4株で7月末まで11個という結果
今年のナス栽培で一番気になったのは、やはり収穫量の少なさでした。
2026年はナスを4株栽培しましたが、7月末までに収穫できたのは合計11個。単純に割ると1株当たり3個にも届きません。
もちろん、家庭菜園の収穫量は品種、植え付け時期、天候、土、水分、病害虫などで大きく変わります。そのため、この数字だけで栽培方法の優劣を決めることはできません。
それでも、毎年同じ場所でナスを育てている私の感覚では、かなり少ない結果でした。

6月30日には実が付いている株もあり、まったく収穫できなかったわけではありません。

私の2026年の結果
ナス4株を栽培し、7月末までの収穫は合計11個でした。この数字は垂直栽培そのものの標準的な収穫量を示すものではなく、あくまで私の3坪菜園での結果です。
わき芽が出るまで約1か月かかった
もう一つ想定外だったのが、垂直栽培に利用したかったわき芽の伸びが遅かったことです。
今回取り入れた方法では、わき芽を活かして枝数を増やし、それらを支柱に沿わせて上方向へまとめて育てていくつもりでした。
ところが、私のナスでは思うようにわき芽が伸びてこず、仕立てに使える状態になるまで約1か月かかりました。
ナスの一般的な仕立てでは、一番花の下に出るわき芽などを利用して2本仕立てや3本仕立てにします。私は以前からヒモで枝を吊る方法を使っているため、通常栽培へ戻す2027年は4本仕立てにする予定です。
ナスのわき芽の位置や従来の仕立て方については、ナスのわき芽の見分け方と管理方法で写真を交えて紹介しています。
◆おーしんのワンポイントアドバイス
栽培方法を調べていると「この方法ならよく育つ」という情報に目が行きがちです。でも、家庭菜園では自分の畑で同じようになるとは限りません。私も今回、実際に1シーズン試したからこそ、わき芽の出方や収穫ペースに違和感があることに気付きました。
2025年の4本仕立てとの差を感じた
垂直栽培をやめようと決めた大きな理由は、前年との違いです。
2025年は2026年と栽培条件が同一ではないため、厳密な比較試験ではありません。それでも、6月の段階で冷蔵庫には収穫したナスが常に10本以上残っていました。
採っても食べきれず、また次のナスが採れる。そんな状態だったのをよく覚えています。

一方、2026年は7月末になっても4株合計11個でした。
前年と今年では気候も株の状態も違うので、「4本仕立てなら必ず多収になる」とは言えません。ただ、自分の家庭菜園で今後どちらを選ぶかと聞かれれば、私は実績のあった方法へ戻したいと考えました。
これが、私がナスの垂直栽培を2026年限りでやめる一番大きな理由です。
害虫を減らす期待も思い通りではなかった
垂直栽培に期待していたことは収穫量だけではありません。私はできるだけ農薬に頼らず家庭菜園をしたいと考えているため、枝葉を上方向に整え、風通しを良くすれば害虫被害も抑えられるのではないかと期待していました。
ところが、2026年6月28日にはナスの葉でテントウムシダマシを確認。その後も食害が進み、7月14日にはかなり多くの葉が傷んだ状態になりました。

ここはとても大事な部分です。今年の収穫量が少なかった原因を垂直栽培だけに求めるのは無理があります。
葉を大きく食害されれば光合成できる面積も減りますし、株への負担も増えます。2026年は害虫被害という別の条件も重なっていました。
私は穀物酢を利用したスプレーも取り入れています。家庭菜園でのお酢の使い方については、家庭菜園のお酢スプレーの作り方と使い方で詳しくまとめています。
注意したいポイント
今回の記事で紹介している「垂直栽培で失敗した」という表現は、私自身の2026年の栽培結果を意味します。垂直栽培を行えばすべてのナスで収穫量が減る、害虫が増えるという意味ではありません。
つるボケに見えても原因は断定できない
2026年のナスを見ていて私が感じたのが、枝葉が育つ一方で実の数が伸びない、いわゆるつるボケに似た状態でした。
一般に「つるボケ」や「木ボケ」は、葉や茎の生育が旺盛になりすぎ、開花や着果とのバランスが崩れた状態を指します。
JA全農の家庭菜園情報でも、ナスは生育初期に肥料が効きすぎると茎葉が繁茂して、果実の着果や着色が悪くなる場合があると説明されています。(出典:JA全農「ナス-野菜の育て方」)
ただ、私の場合は少し事情が違います。
2026年は今回の垂直栽培の方法にならい、植え付け時の元肥を入れず、その後も追肥をしない状態で育てました。
そのため「肥料を与えすぎたからつるボケした」と単純に結論付けることはできません。
前年までに畑へ入れた肥料や有機物が土に残っていた可能性もありますし、水分、気温、根の状態、害虫被害など、ほかにも条件はあります。
つまり、私が観察したのは「つるボケのように枝葉側へ生育が偏って見え、収穫量が少なかった」という事実までです。原因まで垂直栽培と決めつけないようにしています。
ナスの垂直栽培で失敗しないために見直したこと
今回の結果を受けて、私が一番反省したのは「新しい栽培方法を試すこと」ではありません。家庭菜園だからこそ、興味を持った方法を試してみるのは楽しいことです。
見直したいのは、ある栽培方法の考え方をそのまま自分の畑へ当てはめてしまったこと。
土の状態も前年の栽培履歴も違います。約3坪という狭い菜園では連作もしやすく、隣の野菜から受ける影響もあります。
そこで2027年は、以前うまくいっていた4本仕立てに戻しながら、株や花の状態を見て肥料、水分、枝数を調整する方法へ戻すことにしました。
元肥と追肥なしをそのまま続けない
2026年に一番大きく変えた条件の一つが、肥料です。
垂直栽培を始めるにあたり「元肥と追肥を基本的に必要としない」という考え方を取り入れ、実際に追加の肥料を使わずに育てました。
しかし、一般的なナス栽培では肥料を使う方法が広く採用されています。
例えばタキイ種苗のナス栽培マニュアルでは、元肥の目安として10㎡当たり窒素・リン酸・カリの成分量をそれぞれ200~300gとしています。もちろん、これは一つの標準的な目安であり、すでに肥沃な畑へそのまま同量を入れるべきという意味ではありません。(出典:タキイ種苗「ナス栽培マニュアル」)
おーしん菜園は約3坪、ほぼ10㎡です。そのため数字だけを見ると比較しやすいのですが、私の畑には前年までに入れた有機物や肥料もあります。
だから2027年は「○g入れれば正解」と決めるのではなく、土の状態と株の様子を見ながら調整します。
来年の考え方
「肥料を入れる栽培」と「肥料を入れない栽培」のどちらかを信じ切るのではなく、花、葉、枝の伸び方、実付きなどを見ながら必要量を判断します。
花と葉を見ながら草勢を判断する
ナスは株の状態が花に表れやすい野菜です。
葉が大きく茂っているからといって、必ずしも調子が良いとは限りません。反対に、葉が小さく色が薄く、花も弱々しければ、株の勢いが落ちている可能性があります。
特に確認したいのが、花、わき芽、葉の大きさ、節間、実の肥大です。
今年の私は「垂直に縛ること」に意識が向きすぎていました。2027年は仕立て方よりも、まず株そのものを見るつもりです。
枝が旺盛なのに着果が悪ければ追肥を急がず、反対に葉色が薄く花も弱っているなら肥料切れを疑う。水切れや高温が続いていないかも確認します。
ナスの一般的な剪定や4本仕立てについては、ナスの剪定方法と長く収穫するための仕立て方でも紹介しています。
◆おーしんのワンポイントアドバイス
今年の経験で感じたのは、「方法よりナスを見る」ことの大切さです。支柱の立て方や枝の縛り方が合っていても、株の状態が合っていなければ思った結果にはなりません。家庭菜園は毎年条件が違うからこそ、前年との比較が役立ちます。
害虫や水分など別の原因も切り分ける
「垂直栽培にしたら実がならなかった」という結果だけを見ると、栽培方法が原因だと思いたくなります。
でも、今年の写真を振り返ると、それほど単純ではありませんでした。
テントウムシダマシによる葉の食害があり、真夏には高温も続きます。3坪の畑では隣の野菜との距離も近く、日当たりや風通しも場所によって違います。
また、ナスは水分を多く必要とする夏野菜です。水切れすれば花や実にも影響します。
このため、収穫量が減ったときは少なくとも次の点を一つずつ確認した方がいいと感じました。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 肥料 | 不足だけでなく、効きすぎていないか |
| 水分 | 乾燥と過湿のどちらにも偏っていないか |
| 害虫 | 葉の食害や吸汁被害が増えていないか |
| 気温 | 極端な高温や低温が続いていないか |
| 日照 | 葉や花に十分な光が届いているか |
| 仕立て | 枝葉が混みすぎたり実へ光が届きにくくなっていないか |
どれか一つだけを原因と決めつけないこと。これも今回の失敗から得た教訓です。
8月には剪定して株を立て直した
8月18日には、伸びすぎたり混み合った枝やわき芽をハサミで整理しました。

この時点でも株自体は大きく育っており、花や実も確認できました。

この写真だけを見ると「よく育っているナス」に見えるかもしれません。
でも、私が家庭菜園で欲しいのは大きな株そのものではなく、家で食べられるナスです。
株が大きく育つことと、たくさん収穫できることは同じではありません。
ここを体験として理解できたことは、今年ナスの垂直栽培を試した意味があったと思っています。
2027年は4本仕立てへ戻して比較する
2027年のナスは、垂直栽培をやめて以前の4本仕立てへ戻します。
「失敗したから二度とやらない」というより、私の3坪菜園ではどちらが合っているのかを、もう一度確かめたいからです。
比較するなら、本来は同じ品種、同じ株数、同じ植え付け時期、同じ肥料、水やりなど条件をそろえる必要があります。家庭菜園では完全に条件を一致させるのは難しいですが、少なくとも株数と収穫数は記録していきます。
2026年は7月末まで4株で11個。
2027年は同じ時期までに何個採れるのか。前年のように冷蔵庫にナスがたまる状態まで戻るのか。この数字を残せば、単なる感想ではなく自分の畑で使えるデータになります。
2027年に記録する予定の項目
株数、植え付け日、最初の収穫日、月ごとの収穫本数、肥料を入れた時期、害虫の発生状況などを記録し、2026年との違いを確認する予定です。
ナスの垂直栽培に関するよくある質問(FAQ)
ナスの垂直栽培は失敗しやすい方法ですか?
私の2026年の3坪菜園では収穫量が大きく減りましたが、この一例だけで垂直栽培そのものが失敗しやすいとは言えません。土壌、品種、肥料、水分、気温、害虫など多くの条件が関係します。この記事では私自身の結果として紹介しています。
ナスがつるボケするとどのようになりますか?
一般的には茎や葉の生育が旺盛になりすぎ、花や実の付き方が悪くなる状態をつるボケ、木ボケなどと呼びます。窒素を中心とした肥料の効きすぎが原因になる場合があります。ただし、実が少ないだけでつるボケと断定せず、水分、日照、気温、害虫、肥料不足なども一緒に確認した方がいいでしょう。
ナスは元肥や追肥なしでも育てられますか?
もともと肥沃な土なら追加肥料が少なくても育つことは考えられますが、一般的な栽培方法では元肥や追肥を行います。土に残っている養分量は畑ごとに異なるため、「ナスなら肥料不要」と一律には考えない方がいいと思います。肥料を使う場合も過剰施肥には注意してください。
ナスのわき芽がなかなか出ない場合はどうしますか?
まず株全体の生育を確認します。活着が遅れている、水分や肥料が不足している、低温などで生育そのものが鈍っている可能性もあります。わき芽だけを無理に伸ばそうとせず、株の状態を見ながら管理する方が安全です。
来年もナスの垂直栽培をしますか?
私は2026年限りでナスの垂直栽培をやめます。2027年は以前行っていた4本仕立てへ戻し、株数や収穫本数を記録して2026年と比べる予定です。なお、ミニトマトについては垂直栽培を継続します。
ナスの垂直栽培で失敗した経験を来年へ活かす
2026年にナス4株を垂直栽培した結果、7月末までの収穫は合計11個でした。
垂直栽培用のわき芽が出るまで約1か月かかり、前年の2025年に比べて収穫のペースが明らかに遅いと感じました。さらにテントウムシダマシによる食害も発生し、当初期待していた害虫対策についても思い通りにはいきませんでした。
その一方で、今年の結果を「垂直栽培だから失敗した」だけで終わらせるのは違うとも感じています。
元肥も追肥も使わなかったこと、前年までの土の状態、害虫、水分、気温など、収穫量に関係しそうな条件はいくつもありました。
だから2027年は4本仕立てへ戻し、肥料についても株を見ながら調整します。そして、何株から何個収穫できたのかをできるだけ記録して、今年との違いを確かめます。
家庭菜園では、評判のいい方法を試してもうまくいかないことがあります。でも、そこで「失敗だった」で終わらせず、翌年の栽培へつなげられるのも家庭菜園の面白さかなと思います。
少なくとも私の3坪菜園では、ナスは2027年から4本仕立てへ戻します。来年の収穫がどう変わるのか、また実際の結果をおーしん菜園で紹介します。
なお、肥料量や栽培方法は品種、地域、土壌条件によって異なります。数値は一般的な目安として考え、使用する肥料や資材の表示、種苗メーカーや地域の栽培指針なども確認してください。病害虫や生育不良の原因を判断できない場合は、苗を購入した園芸店やJAなどの専門家へ相談することをおすすめします。

コメント